2010-01-01から1年間の記事一覧

高橋昌一郎「知性の限界」

高橋昌一郎の論理学本3冊目。他の2冊にはなかったヴィトゲンシュタインの話が載っていたのは良かったかなと思う。ヴィトゲンシュタインは名前は聞くけどどういう思想のは人かはよく知らなかったが、哲学の問題を言語の問題と考えた人だと言うことが分かった・…

野口悠紀雄 「世界経済が回復するなか、なぜ日本だけが取り残されるのか」

マル激でゲストとして話していたことが面白そうだったので読んでみた。 とりあえず、日本は相変わらず色々ダメなのは分かった。それで、大事なのは産業構造改革。だけど、これの抵抗勢力は国民自身だからしばらく手をつけられるような政治情勢にはならないだ…

高橋昌一郎 「理性の限界」

高橋昌一郎の不完全性理論本2冊目。 主な内容的にはゲーデルの哲学と変わらないが、議論がシンポジウムの会話形式で進んでいくので、大分読みやすかった。 いろいろな角度から例を出しているのもわかりやすくて良かったかな。

Callum Henderson,Cal Henderson 「Building Scalable Web Sites」

Peteris Kruminsのブログに載っていたのがきっかけで、ScalableなWebsiteのアーキテクチャを学ぶのもいーかなと思い買ってみた。 本書に載っている話は割と一般的な内容だったので、期待していた専門的な話を学べなかったのはちょっと残念。 HTTPSがHTTPの十…

高橋昌一郎 「ゲーデルの哲学」

以前読んだゲーデル 不完全性定理はけっこう専門的に書かれていて難解だったのに対し、本書は平易に書かれており、数学的な正確さよりもゲーデルの不完全性定理の雰囲気をわかりやすく説明することを重要視していたので比較的読みやすく楽しく読めた。 最終…

Tina Seelig 「20歳のときに知っておきたかったこと」

読んでいると勇気づけられるなかなか良い本だったと思う。 個々の章なかの具体的な事例には正直あまり共感を覚えないというかあまり納得できない印象だったが、伝えようとしている、固定観念に囚われず、失敗を恐れず挑戦しよう的なメッセージには強く共感す…

清水美和 「中国問題の核心」

マル激で話していたのを聞いて、中国について少し勉強してみるのも良いかなと思って読んでみた。 読んだ後も中国に対する印象は特に変わっていないが、まぁ胡錦涛は割と親日派で頑張ってる方なのかなぁと思ったが、最近は軍に押され気味っぽい印象。 基本的…

石田雄太「イチロー・インタヴューズ」

本屋でたまたま見つけたので読んでみた。色々と心に響く言葉があり、当時を思い出すだけで寒気がするような、涙が出てきそうなものもあった。特に考えさせられているのは、野球を自分のためにやるかチームのためにやるかという話。結論から言えば、イチロー…

「ゲーデル 不完全性定理」林晋、八杉満利子訳

苫米地理論の検証の一環として詳細を勉強し始めた不完全性定理の解説本。苫米地理論の説明では本書で指摘されている「数学=数学系」かという前提が欠けているなぁと思った。「数学=数学系」であれば数学は不完全であると言えるようだ。ただ、ゲーデルの不完…

郷原信郎 「検察が危ない」

近年の検察の動きは目に余るものがあると前々から思っていたので、郷原さんの著書を読んでみた。本書は主に小沢さんの事件を題材にしているが、その他の事件においても検察という組織がどういった理屈に基づいて動いているかを理解するには参考になると思う。…

「地球温暖化懐疑論批判」(IR3S/TIGS叢書No.1)

著者: 明日香壽川 河宮未知生 高橋潔 吉村純 江守正多 伊勢武史 増田耕一 野沢徹 川村賢二 山本政一郎これまで地球温暖化懐疑論側の本ばかり読んできたので反論側の意見も聞こうと思い、タダなので地球温暖化懐疑論批判を読んでみた。 まぁ、武田先生が言っ…

Donald E. Knuth "Selected Papers on Computer Science"

Peteris Kruminsのブログで紹介されていたのをきっかけに読んでみた。 基本的には講演を紙に落とした作りになっているので講演のビデオが見れれば手っ取り早いのになぁという感じだが、まぁしょうがない。 ちょっと面白いと思ったのはChapter 10: Are Toy Pr…

池田信夫 「電波利権」

テレビ等のマスメディアでは議論できない重大な問題をきっちり指摘している。これだけ知られていない問題が存在することに驚き。 2011年の7月までに根本的な問題を解決するのは難しそうだから、直前にどんな混乱が起こるのか楽しみ。公共の電波を無駄使いし…

佐々木正明「シー・シェパードの正体」

シーシェパードの名前は聞いたことはあったが実態についてはほとんど何も知らなかったので読んでみた。産経新聞の記者の著書なので産経色が強いのは否めないが、内容も面白いしなかなか興味深い一冊だと思う。 要するにシーシェパードはポールワトソンを代表…

大前研一 「衝撃! EUパワー 世界最大「超国家」の誕生」

世界がアメリカ中心の世界から中国台頭への移行に注目する中、国家としてのEUに注目した興味深い一冊。 印象としては、長期的にはドルからユーロへの基軸通貨移行などEUを中心とする世界構図というのはけっこう説得力があったが、まだ乗り越えるべき課題がも…

貫井徳郎 「慟哭」

最後に衝撃が待っていた。このラストは全く予想できず。。

Joshua Bloch, Prentice Hall「Effective Java (2nd Edition)」

EffectiveシリーズのJava版があるのを見つけたのでさっそく買って読んでみた。 読むのにけっこう時間がかかってしまったが、非常にためになったと思う。 以前Effective C++を読んだ時も思ったが、それなり2にプログラム言語を習得するにはこういったクック…

村上春樹著 「1Q84 BOOK 3」

1Q84の続きが出たので読んでみた。 以前も書いたように、BOOK 2の終わり方には満足していなかったので続きが出てくれてとりあえず良かったと思う。小説の感想を書くのは苦手で基本的に面白かったぐらいしか出てこないが、敢えてもう少し言うと現実的ではない…

福岡伸一 「動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか」

内容的には以前読んだ世界は分けても分からないや生物と無生物のあいだと重なる部分もけっこうあるが、本書はタイトルにあるように生命の動的平衡性によりフォーカスしている。気にとまった話をメモしておこう。 人の細胞は食事と排泄の中ですべて入れ替わり…

岩瀬大輔著 「生命保険のカラクリ」

PDF版が公開されたと話題になっていたので読んでみた。タイトルにあるように生命保険のカラクリが詳細に書かれているので生命保険の加入を考えている人にとっては有益な一冊だと思う。内容の胆は伝統的な大手の生保はセールス等の本質以外の部分のコストが高…

宮台真司著 「14歳からの社会学」

14歳に向けてという建前で書かれているので語り口はやさしいいが、大人が語らない社会の現実をしっかり書いてあったと思う。いくつか目にとまったキーワードを書いておこう。他者から承認されることで自由になれる。行為功利主義と規則功利主義。卓越主義的…

牧野武文著 「Googleの正体」

小飼弾のブログで絶賛されていたので読んでみた。正直、期待したほどの本質は書かれていなかった。梅田望夫ブームの延長というくくりで問題ないと思う。 期待していたのは、Wiredの記事:Google’s ‘Don’t Be Evil’ Mantra is ‘Bullshit,’ Adobe Is Lazy: App…

丸山茂徳著 「「地球温暖化」論に騙されるな!」

基本的な主張は以前読んだ著書と一貫している。 気候変動の要素について本書のエピローグによくサマライズされているので書いておこう。 太陽の活動度 黒点数の過去の推移パターンと2000年頃から黒点が減少しているという観測データから2035年頃まで太陽の活…

広瀬隆著「石油戦争」

本書は石油の歴史を権力者の人脈という観点から詳細に説明している貴重な書籍だと感じた。 現代に世界で起こっている紛争の根本的な原因を石油利権の人脈から説明している。 あちこちに聞いたことがある英米の権力者のファミリーネームが登場していたのが印…

スティーヴン・ホーキング, レナード・ムロディナウ 「ホーキング、宇宙のすべてを語る」

苫米地英人、宇宙を語るで題材にされていたので読んでみた。 ガリレオ、ニュートン、アインシュタインから量子力学や超ひも理論への物理学の流れが宇宙の話と絡めてそれなりに専門的に書いてあり面白かったと思う。物理は専門ではないので受験と大学で勉強し…

大前研一著 「最強国家ニッポンの設計図」

本書に書いてあることを本当に実行すれば日本が本当に最強国家になれるのではないかと思えるほど説得力のある内容だったと思う。ただ、気になったのは国民皆兵制の話。本当に独立国家となるためには自分で自分の国を守らなければいけないのは分かるが、誰も…

苫米地英人著 「苫米地英人、宇宙を語る」

久しぶりに読む価値のある苫米地本かなぁと思う。福音書以来の出来だと思う。内容は、要するに全部脳の中の話ですよという感じ。本書の内容をもう少ししっかり理解したいので今年はカント哲学と仏教理論を少し勉強しようと思う。とりあえず苫米地先生推薦の…

広瀬隆著 「資本主義崩壊の首謀者たち」

以前から興味があった広瀬隆さんの著書を入手したので読んでみた。色々と過激なことが書いてあったが、的は得ていると思うので興味深かった。というわけで広瀬隆さんの著書を他にもいくつか購入してみた。そのうち読もうと思う。

石井裕之著 「一瞬で信じこませる話術コールドリーディング」

以前、友人から聞いて興味を持ったので買ってみた。まぁ、特に新鮮みは無かった。というか、あーこれ使ってる的な印象。大体自流で使っていることに気づいただけ。この本の書き方もコールドリーディングに基づいているのが明らかで、意識してみていると色々…