2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

増田直紀, 今野紀雄 「複雑ネットワークの科学」

グラフ系の話を少し理解しておきたいと思い知り合いに紹介してもらって読み始めた本。全体的に書き方が平易で分かりやすかったのでこの分野にあまり詳しくない人は入りやすいと思う。 前半は入門的な内容なのですらすら読み進められる。中盤に多くの人が興味…

徳永恂 「現代思想の断層」

いつ何のきっかけで買ったのかはイマイチよく覚えていないが家にあったので面白そうなタイトルだしとりあえず読んでみた。色々と興味のあることが書いてある気がするのだが、正直良く分からなかった。 4人の思想家の軌跡を基にその時代を描いて思想的な歴史…

イザヤ・ベンダサン 「日本人とユダヤ人」

タイトルと著者に釣られて購入した本書。著者のイザヤ・ベンダサンは山本七平がユダヤ人の立場で書いたものと言われる。山本七平が実際にユダヤ教を信仰していたのかは知らないが、ユダヤ人の視点からの日本人の見方は独特で、ユダヤ人の物の見方についても…

小林龍生 「ユニコード戦記」

木田康夫さんのtweetにそそられて購入した本書。貴重な体験を記した良書だと思うが3千円弱はちょっと高いかなと思う。 ユニコードの標準化の中で議論された具体的な問題を通じてそもそも文字符号の国際標準化というのはどういうことなのかが少し分かった。…

平川秀幸 「科学は誰のものか」

遺伝子組み換え、再生医療、原発のような不確定要素が多く社会への影響も大きい科学技術と社会はどのように関わっていけばよいのかというテーマの著書。 複雑化した科学技術の影響は明確に白黒つけられるものではなくあくまでもグラデーション的なものなので…

江副浩正 「リクルート事件・江副浩正の真実」

江副さんの著書はリクルートのDNAを以前読んだが、リクルート事件については詳しいことはよく知らなかったので本書を読んでみた。 内容がかなり詳細なので正直読んでいて追いかけるのに疲れる部分もあったが、詳細な事実の記録という意味では価値がある一冊…

橋爪大三郎, 大澤真幸 「ふしぎなキリスト教」

父親に勧められて読んでみた本書。以前からもう少しちゃんと理解しようと思っていたキリスト教について橋爪先生が語っているので読んでみた価値はあったと思う。けっこう理解も深まった。 ユダヤ教・キリスト教・イスラム教という一神教の考え方や関係からキ…

大野更紗 「困ってるひと」

先日のマル激を見てとりあず著書を買ってみた。これまであまり’読んだことの無い類の本だったが、凄まじい経験を綴る明るい文系女子っぽいノリが良かった。 凄まじさでは及ばないが、自分の経験をちょこちょこ思い出させる内容もあり若干懐かしく思いつつ一…

山本七平 「空気の研究」

宮台真司がよく引用しているので読んでみた。 最近はよく言われるようになった、日本で物事を動かす際に最も影響している「空気」に関する研究の原著。負けると分かっていた戦争を止められなかった理由と言われ、一度醸成されてしまうと論理的な議論を封殺し…

古賀茂明 「日本中枢の崩壊」

少し遅くなったが、話題の古賀さんの著書なので読んでみた。 現職の経産省官僚の古賀さんらしい非常に具体的で実務的な内容だったと思う。日本中枢がどのような仕組みで動いているかがけっこう分かった。 リアルな現状分析に基づいた具体的な提案がなされて…