山本七平 「空気の研究」




宮台真司がよく引用しているので読んでみた。


最近はよく言われるようになった、日本で物事を動かす際に最も影響している「空気」に関する研究の原著。負けると分かっていた戦争を止められなかった理由と言われ、一度醸成されてしまうと論理的な議論を封殺してしまう日本特有の「空気」という存在についての社会的な興味深い分析がされていた。


空気が醸成され、それによる支配が行われる過程というのは、無意識な感情移入による臨在感的な対象の把握にはじまりその臨在感の支配により人間の言論や行動が規定されることらしい。といっても難しくてイマイチ良く分からないがまぁ良しとしよう。とりあえず空気の支配ってのは臨在感的な対象の把握らしいから対象が相対化されると空気の支配はなくなるっぽい。っで、旧約聖書的な唯一神がいるとすべてが相対化されるけど、日本は何でも神様のアニミズム的思想が根本にあるから相対化ができないみたいな話っぽい。


他にも水を差すとか天皇と進化論とかセオクラシーとか色々書いてあったけど難しくて全部は纏めきれないからまた気が向いたときに読み返して追記しよう。「日本人とユダヤ人」そのうち読もう。