Tim Berners-Lee 「Weaving the Web : The Original Design and Ultimate Destiny of the World Wide Web by its Inventor」



本書には、World Wide Webを創り現在はMITでW3Cのディレクターを務めているTim Berners-Lee氏がWorld Wide Webのオリジナルの設計や、World Wide Webをどのように進化させ、どのような仕組みにしたいと考えているか、などが本人によって記されている。World Wide Webは、当時Tim Berners-Lee氏が所属していたCERNで問題となっていた情報の紛失という問題への解決策として考案された。この仕組みのポイントはリンクだと思う。分散されたコンピュータ上の情報にネットワークを介してアクセスできるという点が画期的だと思う。この仕組みがインターネット上で使われるようになり、世界中を繋げる現在のWorld Wide Webになった。Tim Berners-Lee氏は現在、Web上のコンテンツを人間にとってだけでなくコンピュータにとっても意味のあるデータとして拡張することによって可能となる、Semantic Webの実現に取り組んでいる。現在のWebコンテンツが主にHTMLで作られているのに対し、Semantic Web上ではRDFのようなXMLをベースのより深い意味を持ったデータとしてコンテンツが提供される。これらのデータをコンピュータが自動処理可能な形で提供することにより、Web上で様々なことが可能になると考えられている。代表的なものがより正確なサーチエンジンであり、エージェントとも呼ばれている。最近話題のWeb2.0Semantic Webの前兆とも言える現象だと思う。この分野はとても興味深いので、本格的に研究したいと考えている。研究テーマは"Personal Semantic Search Agent"とか。・