Mike Gancarz著 「UNIXという考え方」



UNIXの使い方ではなく思想について書かれた良書。少し古い本ではあるが今でも読む価値はある。原著ではなく訳本を買ったのは翻訳後に細かい間違い等が正されたという評判を見たからだったような気がする。値段もお買い得だったような。特別なフレーズ等には原語の表現が脚注に書かれているのが嬉しい。原著を読みたくなる衝動にもたびたび駆られたが、翻訳本にありがちな読んでいて感じるストレスは特に気にならなかったように思う。


本書はUNIXの思想について書かれている訳だが、その教訓はソフトウェア開発全般に通じるものと言っても良いと思う。また、近年のアジャイル的なソフトウェア開発方法論にも組み込まれているし、Lean StartupやInnovationの方法論にも繋がっている流れとなっている。


原著の2nd Edition↓がずいぶんと高く売られているのに気付いたが、内容にそこまで大きな変化はなさそうなので、本書を持っていれば問題無いように思う。