"Steve Jobs" by Walter Isaacson



しばらく前に買ってちょろちょろ読んでいたSteve Jobsの伝記を読み終えた。別に衝撃の事実が書いてある訳ではなく、聞いたことがある出来事が色々と書いてある感じなので正直そんなに面白くはない。茂木健一郎さんがTwitter上でSteve Jobsの伝記を理由にWalter Isaacsonを絶賛していたのを見かけたが正直理解しがたい。


Steve Jobsを絶賛するのは理解できる。彼が残したメッセージは心に響くものが多い。すでに語り尽くされた感はあるがStanfordでのスピーチをもう一度載せておこう。



それからSteve Jobsによる"Here's to the Crazy Ones"のCMも載せておこう。



これらのメッセージは今でも強烈に自分の心に残っており、強く共感する。しかし、現在はこれらのJobs的なPrincipleに従っても成功できる世の中ではないのではないか。もちろん何を成功とするかにも依ると思うが、Jobsが讃えるCrazy Onesの居場所がほとんどない社会になっているように思う。それでもそういう生き方しかできないからCrazyなわけだが、Crazy Onesが成功できる日が来るとは自信を持って断言できない今日この頃である。


本書の中で最も読むべき部分は最後の方にある"And One More Thing..."というセクションではないかと思う。本書のほとんどはWalter IsaacsonがJobsの人生を綴った形になっているが(伝記というのはそういうものなのかもしれない)、このセクションにはJobsの言葉でのメッセージが3ページほど載せてある。長いので引用はしないが、この部分は本書の中で唯一と言っても良いぐらいの心に響く部分である。