山本七平、小室直樹「日本教の社会学」




小室直樹の本を読もうと思いとりあえず手に入った本書を読了。
本書を購入した動機は小室直樹に対する興味からだったが、共著者の山本七平も面白いこと言ってるなと思い著作を数冊購入したのでそのうち読もうと思う。


けっこう古い著作にも関わらず内容は全く古くなく色々と勉強になった。
山本七平の言う日本における「空気」という概念は現在においても非常に日本社会を良く説明する概念だと思う。
また、宗教が社会においてどのような役割を果たすのかということも非常に興味を持った。
例えば、聖書の中でキリストは常に「〜をしなさい」というような言い方をしていることからも見られるように、欧米というかキリスト教圏では労働という概念は元々は命令されてやるものだが、日本人は自発的に労働をするという違いも社会における宗教の違いであるという考えも真新しく感じた。
日本の会社では調和というか合意形成に非常に多くのコストを費やすのに対し、アメリカの会社でマネージャが大きな権力を持っていてかなりのことがトップダウンで決まるという違いもその辺りの社会的な風土の違いが影響しているのかなぁと思った。


ということで引き続き小室直樹山本七平の著作を読んでいこうと思う。