手島竜一 「葡萄酒か、さもなくば銃弾を」




日米を中心に、近代の政治と外交の裏側について、29人の登場人物に焦点を合てて興味深く語られていた。
この本が発売された直後に本屋さんを回ったがどこも売り切れで探すのに苦労した記憶がある。


特に記憶に残っているのは、ブッシュ政権北朝鮮外交の失敗について。
イラク戦争で大失敗し思うように外交成果を挙げられず、北朝鮮外交では何とか成果を挙げたいというブッシュ政権首脳の意向を謀ってバンコ・デルタ・アジアの黒い資金変換を餌に北朝鮮を6カ国協議に誘い出そうとしたものの、中国との詰めが甘く失敗したクリストファー・ヒルの話には驚いた。


先日、テロ支援国家の指定も解除されたが、このあたりにもどうやらクリストファー・ヒルが中心的に動いているらしい。アメリカの偉い人は基本的にとても優秀な人が多い印象だが、やはり例外もあるようだ。
というか、ブッシュ政権アメリカの歴史上最悪の大統領ということのようなので。
コンドリーザ・ライスも見た目はけっこうできそうだが、そうでもない気がしてきた。