中川一徳 「メディアの支配者」






フジサンケイグループにおける鹿内家と他のステイクホルダーの権力闘争を記録した貴重な著作。日本に置けるメディアの権力がどのように形成され維持されてきたが良く分かる。また、メディアという権力が他の権力とどのように結びついて日本という国が成り立っているかが良く分かる。


鹿内信隆が芸術を通じて皇室やロックフェラー家との結びつきを深めていった話などは全く知らなかったので驚きつつ非常に興味を持った。こういうところに手を出したからホリエモンは逮捕されたんだなと思う。


日本の権力の中枢がこのような仕組みになっているのを知ると、これを変えるのは並大抵のことじゃないなと思う。というかそもそも日本という国はそういう国なんだろうから、それを変えるというのは日本ではなくなるということに近いのかもしれない。


ただもし本当に変えようと思うなら、天皇とか皇室の神話をぶち壊すぐらいのことが必要なのかもしれないと思う。第二次世界大戦の敗戦時にもそこまでは突っ込まなかったわけで、どうなるかなという興味を持ちつつ思考中。


そのうちそのあたりを描いた猪瀬直樹の本でも読んでみよう。