河内孝 「新聞社―破綻したビジネスモデル」




新聞業界の厳しい現状を毎日新聞社の元常務が赤裸々に説明している。
要するに問題なのは

  • 必要以上に紙を刷って販売店に押しつけていること
  • おまけ商品で押し売りしていること
  • お金を払ってまで読む価値のある記事がほとんど無いこと
  • 自分よがりなことばっかりやって社会貢献できていないこと
  • もっと質が良くて便利な物がタダで溢れていること

かなぁ、と思う。

本書の後半では再生への道についても書かれているが、前半で説明している現状の深刻さに比べて説得力がかなり劣る。
新聞に求められているのはニュースの速達ではなくその分析だ、というようなことが言われていたが、全く違うと思う。
偏見と固定観念に基づいた都合の良い情報操作が求められているのではなく、忠実に事実を届けるまさしくmediaの存在が必要とされてるんだと思う。
これだけ現状の深刻さを認識している人がこの程度の提案しかできないなら再生はないかな、と思った。


本書に載っていたEPIC(Evolving Personalized Information Construct)2004というのには少し興味を持った。
Googlezonとかいうのの話。
EPIC2004とかでググっても中々見つからなかったが、はてなダイアリーのキーワードのGoolzonからのリンクでEPIC2014のムービーは見つかった。
やっぱGoogleも情報操作してんのかなぁ、と思い始めた今日この頃。